集団浅慮

集団浅慮とは

集団の圧力によって、その集団の考えが適切かどうかの判断能力が損なわれることです。
またその結果、不合理、あるいは危険な意思決定が容認されることです。
アメリカの心理学者 アービング・ジャニスによって提唱されました。
「集団思考」「グループシンク」とも呼ばれます。
通常、3人寄らば文殊の知恵という言葉があるように、一人で考えるよりも複数の仲間と考えることでより良いアイデアや結論が出るものです。
集団浅慮に陥った場合、その逆のことが起こります。
集団浅慮が発生しやすい条件は、次の三つと言われています。
  1. 帰属意識が高く、連帯感や仲間意識が強い集団
  2. 組織の欠陥、閉鎖的な環境
  3. 外部からの強いプレッシャーがある

集団浅慮の傾向

それでは、集団浅慮とはどのような状態になっている組織を指すのでしょうか。
  1. 代替案を十分に検討しない
  2. 目標を十分に検討しない
  3. 採用しようとしている選択肢のリスクを検討しない
  4. 一度否定された代替案は再検討しない
  5. 情報を丹念には探さない
  6. 情報の取捨選択が偏る
  7. 非常事態に対応する計画を策定しない

集団浅慮を避ける8つのポイント

  1. 集団のリーダーはメンバーが批判者の役割を果たすように鼓舞する
  2. 集団の中心人物は好みや期待を述べることを控え、数多くの選択肢の探索を行うように部下を支援する
  3. 集団の外部に立案・評価グループを設置する
  4. 結論を達する前にメンバーが原案について討議し、フィードバックする時間を設ける
  5. 専門家を招いて集団の中核的メンバーの件化に挑戦させる
  6. 多数意見に挑戦する「悪魔の代弁者」役を設ける
  7. 集団を分けて別々の会議を開催し、意見を持ち寄る
  8. 最善策の合意に達した後、会議を開いてメンバーが疑念を率直に表明する
⑥で言う悪魔の代弁者とは、反対意見を述べさせる役割の人のことです。
意思決定のプロセスで8つのポイントを仕組化しよう。
このプロセスを辿ることで集団浅慮を回避することができます。
集団浅慮の説明をしてきましたが、職場や部活動、サークル活動などで意思決定をする際など、集団浅慮に陥らないようにしたいですね。
以上、ご参考になれば嬉しいです。

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