論理的思考(クリティカルシンキング)

論理的思考(クリティカルシンキング)

自分の意見がまとまらない、自分の意見がなかなか相手に伝わらない→相手から引き出したいアクションを引き出せない。。。
私も整理せずに話すとだいたいそうなります。このような問題意識を持ちながら論理的思考を身に着けようと行動を起こされている方もいると思います。
自分なりに学んだ内容をまとめてみました。

なぜ論理的思考が必要なのか

私たちは問題に対して答えを見つける、ということを日々の生活や仕事の中で無意識に行っています。
では、問題を目の前にしてすぐに答えを出せばそれでよいのでしょうか。
確かに答えは大切ですが、問題に対して「何故そうなのか」「それはつまりどういう意味を持つのか」「この問題を考える必要はあるのか」など、一度立ち止まって様々な角度からじっくり考え、問題の本質を捉えようとすることがクリティカルシンキングです。
クリティカルシンキングはビジネスや思考の基礎、土台となるものなので、非常に大切です。
問題に対する日々の考え方の質を高めることで、成長にもつながっていくはずです。
私たちは幼い頃から「考える」という行為を自然と行っています。しかし「考え方が適切ではない」、「十分に考えていない」といった場面はよくあるものです。
クリティカルシンキングとは、「物事を適切な方法で、適切なレベルまで考えること」です。これを行うことで、物事の本質を捉えた思考ができるようになります。

クリティカルシンキングの効用

  1. それまで思いつかなかった「新たな発想」ができる。
    問題にすぐ答えを出そうとせず、じっくりと考えて問題を突き詰めることで考えに柔軟性が出て、ユニークなアイデアを生み出せることがあります。
  2. それまで見落とされていた「機会や脅威」に気付くことができる
    それまでの考えと視点と違った考えができるからです。
  3. 相手の言いたいことやその前提を的確に理解できる
    物事を客観的にみることができるからです。
  4. 会議や議論を効果的に進め、集団として「よりよい意思決定」ができる
  5. 説得や交渉、部下のコーチングなどがうまくできる
    効率的、効果的なコミュニケーションに役立つからです。
クリティカルシンキングはビジネスでも日常生活でも役立ちますので、是非身につけたいですね。
では、クリティカルシンキングを身につけるにはどうしたらよいのでしょうか。
まず3つの基本姿勢があります。それぞれについて具体的に考えてみましょう。

①「目的は何か」を常に意識すること

「何のために考えるのか」を明確にする。
これを実践するには、「今このことについて本当に考える意味があるのか」、「本当の目的は違うところにあるのではないか」、というように考える習慣を身につけることです。
  • 目的を見失うと問題の一部だけに注目してしまう
  • 目的を見失うと問題をあちこち意味なく検討してしまう
例えば「業務の効率化についてアイデアを出して欲しい」と言われた場合を想定してみましょう。
そもそも「何故、業務の効率化が必要なのか」指示の目的を考えてみましょう。
例えば円滑にミスなく業務を進めることが目的であった場合、そこを見落として、時間の短縮だけのアイデアを考えていた場合、的外れになってしまいます。何のために考えるのかをしつこく自問していきましょう。

②自他に思考の癖があることを前提に考える

思考の癖を意識して、自分自身を客体化し、客観的に眺めてみる
人は気づかないうちに個人の価値観や、過去の経験からの教訓といった暗黙の前提を置いて物事を考えています。
これを理解したうえで、コミュニケーションや問題解決をしていかないと、いつまで経っても議論が嚙み合わなかったり、非常に狭い範囲で問題の答えを探してしまいがちです。
  • 思考の癖を把握できれば、暗黙の前提を置いた議論のすれ違いや解の見落としは格段に減る
例えばプロジェクトリーダーとメンバーがA、B、C、3つの案について議論している場面を考えてみましょう。リーダーはスピード重視のA案をよいと思っていますが、メンバーはコスト重視のB案を推薦します。それぞれの暗黙の前提が違いますね。
お互いの主張に納得がいきません。このプロジェクトチームのようにお互いに自分自身を客観的に見て議論ができない場合、お互いの暗黙の前提になかなか気が付かないものです。

③問い続ける

なんらかの結論に至ったとしても、思考を止めずに更に考え続ける
その時に「だから何?」「その意味は?」「なぜ?」「本当に?」と自分に問いかけましょう。
例えばオペレーションミスが多いという問題に対して「なぜ?」と考えたとき「作業のルールが徹底されていないから」という答えが出てきたとします。
その時にここで終わりにせず「なぜ作業のルールが徹底されていないのか」と続けて考えると「繁忙期に人手が足りていない」「イレギュラーな依頼が増えた」といった答えまで辿り着けるかもしれません。
その先も「なぜ?」「その意味は?」「本当に?」と問い続けていくと、今まで見えていなかった問題の本質や、誰も気が付かなかったチャンスを見つけることができます。

まとめ

クリティカルシンキングとは何か
  • 物事を適切な方法で適切なレベルまで考えること
クリティカルシンキングで可能になること
  • 「新たな発想」ができる
  • 「機会や脅威」に気付く
  • 相手の言いたいことやその前提を理解できる
  • 議論を効果的に進め、「よりよい意思決定」ができる
  • 説得や交渉、コーチングなどがうまくできる
3つの姿勢
  • 目的は何かを常に意識する
  • 自他に「思考の癖」があることを前提に考える
  • 問い続ける

以上、クリティカルシンキングに関して説明させていただきました。皆様のご参考となりましたら嬉しいです。

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