学習目的の設定
きっと個人に見合う学習方法が見つかる4つのステップの1つ目。
例えば、ある企業の会社員は目標設定面談のテーマに「自己成長のための学習計画づくり」があるだろう。
「最近注目されている技術やトピックスに関する書籍を5冊買い、今月中に読破する!」という目標を立てるかもしれない。しかし、その目的は何なのか。
「最先端の知識を得るため」→何故最先端でなくてはならないのか。
「仕事をスムーズに進められると思うから」→本当に最先端の知識で仕事がスムーズに進むのか。
やる気はあるが、目的が不明確なことはよくあること。学習には目的の設定が必要となる。
時間は有限
唐突だが、仮に0歳から80歳までで人生を終えるとした場合の人生の「日数と時間」は皆様ご存じだろうか。
- 2万9000日 70万時間
年齢を仮定して残された時間を見てみると、残りが短くなっていることが分かると思う。
- 30歳 1万8000日 43万時間
- 40歳 1万4500日 34万時間
そして、1日の労働時間や、睡眠時間、元気に働ける日数や時間を考えると、我々に残された時間は短くなる。
そう、時間は有限である。そのため、無駄なく、効率的に学習を進めていくことが大切になるのではなかろうか。
目標設定時のポイント
- 長期的なキャリア目標を見据える
- 短期的な課題解決を考える
1.長期的なキャリア目標を見据える
現状のキャリアと理想のキャリアとのギャップを埋める。
理想のキャリアをどう考えるのか。例えば、自分に対する問いかけをしてみることをお勧めする。
問いかけ一例
- 自分はどのような価値観を大切にしたいのか。
- 自分は過去どのような価値観を大切にしてきたのか。
- 5年後、どんな仕事に携わっていたいのか。
- 5年後、どんなプライベートを送っていたいか。
- 5年後、どんな知識を身に着けていたいか。
具体的な方法
- 一人で徹底的に考える(連休や年末年始などを活用する)
- 気心の知れた友人と一緒に考える(自身が考えたキャリアについて一緒に議論。新たな気づきがある)
- メンターを見つけ相談する(自分で探す。声掛けをする)
参考として、社会課題に触れる機会を作る。まだ解決されていない社会課題がある。温暖化、高齢化、環境問題など。自分が憤りを感じ、解決したい!と思う領域があれば深堀してみる。そうすることで自分のキャリアが見えてくることもある。キャリアについては専門的な書籍もあるので、手に取って読んでみてほしい。
長期的な計画を作る
- どんな経験を積むべきか
- 何を学ぶ必要があるか
- どんなネットワークが必要か
- などなど
長期の計画なので、柔軟性を持たせることが大切。環境変化が激しいから。目標を見据えながら計画変更することと、目標なく場当たり的に実践、学習するのとでは大きな違いがある。
2.短期的な課題解決を考える
これまでの内容でこのように考えた人もいるだろう。
「キャリアとして当面はロジスティクスのプロを目指したい。その後チームをまとめるリーダーを目指そうと思う。でもまだ業務の経験が浅いため、今の業務で成果を出せるようにスキルアップをしようと思う。しかし、今の自分の状況において、何から手を付けたらいいのかわからない。今自分はどうしたらいいんだろう?」
いざ自分で設計しようと思う難しい。ロバート・ガニエ(米・教育心理学者)が提唱した分類があるので、参考になると思う。
今自分が必要なスキルを掘り下げることで学習プランが具体的になる。
スケジュール化
長期であれ、短期であれ、スケジュール化をすることがよい。
いつまでに、何にどれくらい時間をかけて目標を達成するのかを明確にしておくこと。
適宜見直し、修正を繰り返し、サイクルを回すこと。
スケジュール化の一例としては、1日のスケジュールから設定することをお勧めする。
何時に起床し、何時から何時まで勉強、食事、通勤、勤務、帰宅、家族の時間、勉強、就寝時間などを設定して開始すると自分に合った計画を立てやすくなる。
以上、目的の設定~スケジュール化までをまとめました。参考になりましたら嬉しいです。